むし歯はチーズで予防できる!
お知らせ なかや
突然ですが、みなさんはチーズ、お好きですか?
チーズが虫歯予防に役立つと言われていることは、ご存知でしょうか?
稲葉大輔歯科医師(岩手医科大学解剖学講座/盛岡大学栄養科学部)は、著書『チーズは虫歯予防の最強食品』の中で、チーズの虫歯予防効果について説明しています。
WHOではすでに2003年、虫歯リスクを軽減する食品の最上位にチーズを挙げているようです。
日本では、チーズがお口の健康に及ぼす影響についてまだあまり知られていませんが、欧米ではチーズの虫歯予防効果は常識として知られているそうです。
虫歯は、「脱灰」と「再石灰化」のバランスが崩れることで起こります。
食事をとると起こるのが「脱灰」です。
口腔内が酸性に傾き、歯からカルシウムイオンとリン酸イオンが溶け出します。
その後、唾液に含まれるカルシウムイオンとリン酸イオンが脱灰した部分を修復し、虫歯にならないように「再石灰化」します。
しかし糖分摂取量が多かったり頻繁に間食をしたりしていると、脱灰速度に修復が追い付かず、むし歯になってしまいます。
唾液中にはリン酸イオンが豊富に含まれているのですが、カルシウムイオンの量は個人差が大きいため、カルシウムイオンが少ない人では、再石灰化が進みにくいことがあります。
そこで活躍するのが、チーズなのです!
チーズには、生乳よりも栄養素が大幅に凝縮されており、歯に関係するミネラルであるカルシウム量はもとの生乳の3~10倍、リン酸は2・8倍含まれるとのこと。
特に、チェダー、パルメザン、エメンタール、ゴーダなどのハードチーズやセミハードチーズは、カルシウムとリン酸の量がとても多いようです。
したがって、チーズを食べることでお口の中にカルシウムやリン酸が拡散し、再石灰化が促進されるというわけです。
単にカルシウムが多い食材には小魚などもありますが、小魚はカルシウムとリン酸の結合が固く、唾液中にカルシウムイオンとして出ていかないとのこと。
一方、チーズはカルシウムとリン酸の結合が緩く、カルシウムイオンが唾液中に出ていきやすい。
そういったわけで、「カルシウムを豊富に含み、かつ唾液のカルシウムイオン補給に役立つ食品は、チーズが最強です」と稲葉医師。
チーズを美味しく食べることで、むし歯の予防もできたら嬉しいですね♪